平野勝之/柳下毅一郎
3年連続入選を果たした「ぴあフィルムフェスティバル」時代、コアなAVファンを狂喜させたAV時代、『由美香』をはじめとする自転車三部作、そして『監督失格』まで…膨大な作品群から監督自らがセレクトした35本を詳細解説。
平野勝之が己の生と愛をカメラに晒し続けた凄絶な軌跡がここにある。本書はレンズ越しに他者と己を凝視する行為の業深さを浮き彫りにする。創作という名の暴力と救済が交錯する言葉からは、監督が「監督失格」へ辿り着いた、純粋で痛切な表現者の倫理が溢れ出している。 映像版が熱量で観る者を圧倒する一方、本書は映像の裏に潜む沈黙や悔恨を克明に補完する。視覚の現実と文章の思索、この両者が共鳴することで、表現者の抱える孤独と執着がより鮮烈に立ち上がる。メディアを跨いで結実する、魂の記録をぜひ目撃してほしい。
柳下 毅一郎 は、日本の映画評論家、英米文学翻訳家、殺人研究家。自称「特殊翻訳家」(後述)。多摩美術大学造形表現学部映像演劇学科非常勤講師(映像芸術論)。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。
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