あらすじ
ISBN: 9784065273104ASIN: 4065273102
[内容解説]
1988年に劇場公開され、漫画の域を超えてアニメの世界までも革新したアニメ映画版『AKIRA』。
本書は、そのアニメ版を製作するにあたり、原作者であり監督でもある大友克洋自身が自ら描き上げた、膨大な量の絵コンテを全2巻にまとめたものの第2巻にあたる。
映画全体を構成するA、B、C、Dの全4パートの後半「C・Dパート」を完全収録した上、これまで未公開だったカットや著者自身による解説ページなど、新しい要素も本書には追加されている。
1987年頃、原作漫画版『AKIRA』を連載中だった著者が、映画版製作のためにその連載を中断し着手したのが本書の絵コンテだけに、連載並みのテンションで描かれたメカや背景の緻密さやキャラクターの躍動感は漫画本編に勝るとも劣らない。
なお、ヤングマガジン編集部から1988年に上下巻で刊行された旧版の絵コンテ集は短期間で絶版となっており、後半パートにあたる下巻は特に入手困難であったが、本全集にて30年以上ぶりの復刻が実現。
遂に完全仕様での入手が解禁となる。ぜひ著者の驚異的なアニメ製作術に触れていただきたい。
なお、書名の「Storyboards(ストーリーボード)」とは「絵コンテ」の英語表記である。
※「OTOMO THE COMPLETE WORKS」第22巻

緻密な筆致で描かれたスクラップ・アンド・ビルドの美学、そして都市の崩壊と再生を予言するような圧倒的な視覚体験。大友克洋という名は、もはや一人のクリエイターの枠を超え、世界が共有する「革新」の代名詞となっています。宮城県登米郡に生を受けたこの稀代の表現者は、漫画という静止した芸術に動的なパースペクティブを持ち込み、映画とアニメーションの歴史に決定的な転換点をもたらしました。彼のキャリアを象徴する『AKIRA』は、サイバーパンクの地平を切り拓き、東洋の美学とSFアクションを融合させた金字塔として、今なお燦然と輝いています。全31作品に及ぶ足跡を辿れば、平均評価6.5という数字以上に、彼が挑み続けた表現の深淵が見えてきます。アニメ、SF、アクションという得意ジャンルにおいて、大友が追求したのは単なる娯楽ではなく、現実を凌駕するハイパー・リアリズムの探求でした。実写映画への果敢な挑戦や、イラストレーターとして活躍する息子・大友昇平へと受け継がれる造形美の血脈。それらすべてが、彼を単なる物語の書き手ではなく、一つの文明を視覚化する建築家へと昇華させました。業界への影響力は計り知れず、彼が描いた「崩壊の後の静寂」は、今もなお世界中の映画人の想像力を刺激し、未来を照らし続けています。