泉朝樹
羽を伸ばせる冬休み…にも、もちろん化け物が。やってきた冬休み。みこたちはラムラビの特大イベントへ足を運ぶことに。しかし道中や会場で、化け物の試練は続く…。一方ロムはとある男との接触を試みてーー。大人気ホラーコメディ第11巻!
泉朝樹氏が描く本作の真髄は、日常に潜む異物を直視しながらも「無視」し続けるという、極限の精神的乖離が生む圧倒的な緊張感にあります。第十一巻では、羽を伸ばすべき冬休みという平穏な時間軸に、容赦なく異形が侵食してきます。この日常と怪異の鮮やかなコントラストが、読者の内側にある孤独や不安を浮き彫りにし、単なるホラーを超えた実存的な恐怖を突きつけてくるのです。 主人公みこの「見えないふり」は、現代社会において我々が不都合な真実に蓋をして生きる姿の暗喩とも取れます。物語が進むにつれ、恐怖の対象であったはずの存在に血の通った背景や深遠な謎が絡み合い、深淵を覗くような知的好奇心を刺激されます。静謐な冬の空気に溶け込む禍々しい筆致は、もはや文学的な凄みさえ湛えており、読者を一瞬たりとも離しません。
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実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。