宇宙世紀の黄昏を描く本作は、過酷な運命に翻弄される少年ウッソが「生」を掴み取るための魂の戦記です。岩村俊哉氏による力強い筆致は、孤独な少年の葛藤とそれを凌駕する生命力を鮮烈に写し出しています。ただのロボット漫画の枠を超え、極限状態での勇気を問う普遍的な叙事詩としての熱量が、ページをめくるたびに読者の胸を熱く焦がします。
狂気的な描写が際立つアニメ版に対し、本作は王道の冒険譚としての純粋さが最大の魅力です。映像版が人間の業や絶望を冷徹に抉り出したのに対し、この漫画版は絶望の中でも失われない少年の輝きを力強く肯定します。映像と漫画、双方の解釈が響き合うことで、Vガンダムという物語は初めて真の救済へと到達するのです。