遠くからおじさんの口笛が聞こえてくる。夜の口笛はヘビが出るのに...。猫背のおじさんは言った。「大人になったら、もっといろんなことに強くなってる!って思っていたよ...」「しかしさぁ~なんにも変わらなぁ~いよぅ~、小さいころとさぁ~。困ったよぅ~、情けないのさぁ~...でもダイジョウブさぁ~ダイジョ~ウブ~なのさぁ~」。小さな声で唄いながら、背中を丸めて行ってしまった。耳をすますと、おじさんの口笛が風の音に混じって聞こえてきた...。「おじさん...」ぼくはこころの中で言ってみた。
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