ブリティッシュ・ライオン・フィルムズは、1927年の設立以来、英国映画史において欠かすことのできない重要な役割を担ってきた名門製作・配給会社です。同社は単なる映画製作に留まらず、かつてはシェパートン・スタジオを拠点に活動し、英国映画産業の黄金期を支える屋台骨として君臨しました。
その最大の特徴は、大衆的なエンターテインメントから、後世に多大な影響を与えたカルト的名作までを網羅する、極めて野心的で多様な作品群にあります。世界的なカルト映画の金字塔として名高い『ウィッカーマン』をはじめ、ポール・ロブスン主演の『Big Fella』や、ブラックコメディの傑作『Loot』など、時代の先を行く先鋭的な感性を持つ作品を次々と世に送り出してきました。経営的な波瀾を経験しながらも、ハリウッド映画とは一線を画す、英国特有の知性とユーモア、そして鋭い社会洞察を併せ持つ良質な映画を供給し続けた功績は計り知れません。イギリス独自の創造性と気概を世界に示した独立系スタジオの雄として、今なお映画史にその名を刻み続けています。