あらすじ
ISBN: 9784865780628ASIN: 4865780629
ノーベル賞作家の最大の問題作、遂に完訳!
「パムクのイスタンブールは、ジョイスのダブリンだ」--
ボスポラス海峡を擁する文明の交差路、イスタンブールの街で、行方不明の妻を追うガーリップを、新聞記者のいとこジェラールのコラムが導く。ミステリーの形式を踏まえながら、多彩な語りと時制をコラージュさせた、パムク個人のイスタンブール百科事典であり、イスタンブールの『千夜一夜物語』。パムク最重要の書、ついに完訳。
主人公のガーリップは、イスタンブールの弁護士である。幼なじみであり、伯父の娘であり、友人でもあり恋人でもあったリュヤーを妻とするが、ある冬の日、リュヤーは忽然と行方をくらます。ガーリップは、妻を捜しもとめてイスタンブールの街へ出かける。同じくいとこで新聞の人気コラムニストであるジェラールも姿を消すが、彼のコラムはその後も新聞に掲載され続ける。ガーリップが子どものころから愛読してきたその奇想天外なコラムが、彼の探索を方向付ける同行者となり、イスタンブールの裏通りや、歴史の片隅へと導いてゆくーー。

オルハン・パムク は、トルコの作家。現代トルコを代表する小説家であり、故郷の町イスタンブールを舞台に、トルコの西欧化の問題をポストモダニズムとも言われる前衛的な作風で描くことで知られる。2006年にノーベル文学賞を受賞し、トルコ人で初のノーベル賞受賞者となった。代表的な作品に『白い城』『黒い本『新しい人生』『わたしの名は紅(あか)』『無垢の博物館』『雪』など。