吉屋信子/松本かつぢ
個性のハッキリした少女、どこか寂しげで誰にも馴れえぬ悲しい性をもつ主人公・まゆみ。彼女を暖かく見守る男爵家の家庭教師・純子。まゆみにしだいに想いを寄せていく若き男爵・珠彦。そして意地悪な金持ちの娘・利栄子。少女の心の成長を描いた、感動の傑作少女小説。
吉屋 信子 は、1920年代から1970年代前半にかけて活躍した日本の小説家。初め『花物語』などの少女小説で人気を博し、『地の果まで』で文壇に登場。以後家庭小説の分野で活躍し、キリスト教的な理想主義と清純な感傷性によって女性読者の絶大な支持を獲得。戦後は『徳川の夫人たち』が大奥ブームを呼び、女性史を題材とした歴史物、時代物を書き続けた。同性愛者であったと言われており、50年以上パートナーの千代と共に暮らした。