藤重悟/JEREMIAHBRAGG
生きる希望を失って死にたい人が日本にはたくさんいる。重病人や高齢者だけではなく、大都会東京にも多くの若い"ネットカフェ難民" 達がたむろっている。彼らは自業自得で、ただ処分を待つだけの野良猫や野良犬のような存在なのだろうか? 彼らに這い上がる未来はないのだろうか? もう一度、幸せになる希望を持つことは赦されないのだろうか? ”お金ではない何か本物”を掴むことはできないのだろうか? 彼らに神が微笑む日は来ないのだろうか? この本は、5歳から22歳まで東アフリカの路上で、極貧と犯罪の中で暮らした女性の姿が綴られている。彼女は生きるため嘘をつき、盗み、逃げ、数えきれないほどの罪を犯した。『わたしは一刻も早く自殺するのが相応しいごみくず同然で、自分が大嫌いで、神を憎み、誰もわたしを助けてなんかくれない』と語っている。しかし内心、彼女はなんども神に助けて欲しいと願っていた。誰かに愛して欲しかった。しかし神など現れない。時折見せる彼女のさりげない優しさに触れながら私は読み続けた。そんな彼女の最悪の状況の中で奇跡が訪れる。それはもしかしたら『神の計画と言うもの』が私にもあるのかも知れない。死にたい人は彼女のように本気で神を探して見るとよいのかもしれない。暗闇からの出口の光を掴めるかもしれない。そう思わせる良書だった。