あらすじ
「全国アホ・バカ分布図」の完成から30年! 圧巻の50枚以上のカラー分布図で古代以来の日本語変遷の謎を解き、方言の豊かさを描き出す。 知的興奮とともに、ふるさとの言葉の懐かしさを味わえる1冊。 テレビ番組『探偵!ナイトスクープ』で話題になった全国アホ・バカ調査で示した分布図で、方言が京都を中心に何重もの円を描いていることを見せ、言語学会を驚かせた著者。 その後1991年に全国3000超の市町村へ行った方言アンケートの回答を、膨大な私費を投じて集計、数多くの言葉を分布図に落とし込んだ。 本書では50数枚の方言分布図を丹念に読み解き、日本語が旅した道と背景にあるストーリーを面白く興味深く描き出す。 身近な「どっさり」や「醤油」などの分布図を、方言にまつわるエピソードとともに解説。 カラー分布図でふるさとの言葉を確認し、日本語伝播の経緯を辿ることができる。 なかでも源氏物語での「戻る」に注目し、その変遷を史料を駆使してどこまでも深掘りし、波照間島まで旅する論考は圧巻。 また、周圏分布の原点に立ち返り、柳田國男が『蝸牛考』でとなえた方言周圏論について検証する。 謎解きの強烈な助っ人、「小竹探偵」とのやりとりも楽しい。 『全国アホ・バカ分布考』(新潮文庫)、『全国マン・チン分布考』(インターナショナル新書)につづく第3弾! 【目次より抜粋】 はじめに言葉は旅する 序章 「好き」を表す日本語は「好き」だけか? 古語は辺境に残る/方言周圏論の登場 第一章御所から広まる高貴なことば 菜切り包丁のことを「ナガタン」/江戸はどのように「言語島」であったか/ 第二章紫式部さん、あなたは『源氏物語』の中で、『戻る』を使いましたか? 『源氏物語』の「戻る」の謎/「「帰る」「戻る」の超千年史 第三章琉球のことばが照らし出す日本語の原像 琉球は本土の言葉を勝手に濁らせない/『日本霊異記』の「毛止利天」って何? 第四章豊かな方言の時代を生きてきた 訪問者の出で発ちごとねぎらう「お出でやす」/「ゆで卵」の分布図/ 第五章 『蝸牛考』の原点へ テレビCMソング「メチャうまかろう」/柳田國男が果たし得なかった分布図作り むすびに時空を超えて 『探偵!ナイトスクープ』チーフ構成作家・百田尚樹氏推薦! 【著者プロフィール】 松本修(まつもとおさむ)1949年滋賀県生まれ。京都大学法学部卒業。在学時は、律令などを読む日本法制史と、法哲学のゼミで学ぶ。1972年朝日放送入社。現在『探偵!ナイトスクープ』企画プロデューサー。大阪芸術大学教授、甲南大学・関西大学・京都精華大学講師を歴任。著書に『全国アホ・バカ分布考』(新潮文庫)、『全国マン・チン分布考』(インターナショナル新書)などがある。