神田須田町の万屋『松山屋』主人にして茶人でもある甲子太郎は、一番弟子の小千代とともに浅草の非人頭・車善七を訪ねた折、甲子太郎と同郷で、『百鬼角力』という見世物に出ている力士・水吉の話を耳にする。
翌日、見世物小屋へ出向いた甲子太郎が目にしたのは、病の母と姉のため、日々の稼ぎを必死に得ようと不自由な身体で土俵に立つ男の姿だった。
水吉を不幸な境遇から救い出すべく、特別な「相撲興行」を開催しようと奔走する甲子太郎だったが……(「天下無双の四股」)。
表題作をはじめ全五編、苦しみにあえぐ人々へ手を差し伸べる甲子太郎の活躍を描く人情時代小説第二弾!