あらすじ
人気作家・柚木麻子をつくりあげた57冊!
名作は堅苦しい、と感じている人も多いだろう。しかしページをめくれば、そこにいるのは、今の私たちと変わらない悩みを抱えた人々で、女の友情、野心、恋の駆け引き、男の本音といったテーマなどが、余すところなく描かれている。
つまり名作には、女子が今を生きるために必要な情報が山ほど詰まっているのである。
本書は、スタンダールの『赤と黒』、有吉佐和子の『悪女について』からメルヴィルの『白鯨』まで、57冊の読みどころとその本にまつわる著者の思い出を紹介。
読んだ人も、これから読む人も、読むつもりがない人も、「世界名作劇場」を観ているかのように楽しめる。
『ランチのアッコちゃん』『BUTTER』の著者による、初の刺激的な読書案内風エッセイ集。
ISBN: 9784569900988ASIN: 4569900984
作品考察・見どころ
柚木麻子という作家は、古典という名の「遺物」を、今を生き抜くための「劇薬」へと鮮やかに変換してみせます。本書の本質的な魅力は、堅苦しい名作の壁を打ち破り、そこに潜む女の野心や毒、渇望を現代のリアルな悩みと地続きで描き出した点にあります。格調高さの裏にある生々しい人間臭さを、著者の鋭利な感性が容赦なく暴き出す様は圧巻です。 かつて挫折した名作さえも、彼女の手にかかれば極上のエンターテインメントへと変貌します。文学とは高尚な教養ではなく、泥臭い日常を闘い抜くための武器である。そう確信させてくれる本書は、読者の好奇心に火をつけ、書棚の奥に眠る物語たちとの再会を熱烈に促す、まさに現代の生存戦略としての読書案内といえるでしょう。