細谷正充
柴田錬三郎、山本周五郎、山田風太郎、滝口康彦、徳永真一郎、浅田次郎、東郷隆の七氏による、歴史・時代小説アンソロジー。
柴田錬三郎の耽美から山本周五郎の情愛まで、巨星たちが「赤備え」という象徴を多角的に描く本作は、戦記を超えた魂の系譜の物語です。赤一色の軍装に秘められた武士たちの矜持と葛藤が、これほど熱く色彩豊かに表現された短編集は他にありません。 巨匠たちの筆致は、受け継がれる誇りの重みと、その影に潜む人間臭い悲哀を見事に浮き彫りにします。伝統を個人の信念へと昇華させる普遍的なテーマは、読者の心を激しく揺さぶるでしょう。男たちの火花散るような生と死の美学を、贅沢に堪能できる傑作です。