あらすじ
いじめられっ子だった幕之内一歩はひょんなことからボクシングに出会い、熱中していく。一歩は『強いってどういうことだろう?』という素朴な疑問を抱えながら、持ち前の頑張りで過酷な練習に耐え抜き、強くなっていく。数多の強敵との死闘を勝ち抜き、国内屈指のハードパンチを持つ日本王者となった一歩。その次なる目標は遥かなる世界王者への道! 限りなく熱く純粋な一歩のさらなる挑戦が始まった!!
WBA世界フェザー級王座戦、王者リカルドVS.挑戦者千堂。“最初は様子見”と思われたリカルドは予想を裏切りいきなり仕掛け、千堂の野性は間髪入れず噛みつき返す。序盤から際どいパンチの応酬、リカルドの意図は? そして祖母の入院という憂慮を抱える千堂の脳裏にあるものは?
ISBN: 9784065422038ASIN: 4065422035
作品考察・見どころ
本作が描くリカルドと千堂の激突は、理性と野性の根源的な対峙を浮き彫りにします。絶対王者の猛攻は、神の領域にある者の孤独な証明であり、応戦する千堂の直感は読者の魂を震わせる「剥き出しの生」そのものです。森川氏が描く一撃には、人生のすべてを懸けた重厚な説得力が宿っています。 対戦の底流にあるのは「強さとは何か」という原点の問いです。家族への想いを背負い、限界を超える千堂の姿は、我々の胸にも情熱の火を灯します。静謐な技巧と荒ぶる魂が交差する瞬間、ボクシングという残酷で美しい芸術の神髄を、私たちは目撃することになるでしょう。