伊勢村朱音/woonak
大正末期の京都。勤めていたカフェを無実の罪で解雇された沙黄は、鴨川べりで途方に暮れていた。そこに龍野青洲と名乗る美青年と、幼い男児が現れる。成り行きで彼と話すうち、沙黄は思わず「みじめ」という本音を言ってしまう。するとそれは憂いの色味を帯びた砂となり、彼の持つ小瓶に吸い込まれた。なんと彼は不思議な力を持つ「龍神」らしい。そしていきなり沙黄に「子供の母親になってほしい」と契約結婚を提案し……。序章 鴨川で出会った灰青(はいあお)第一章 母はいつも常盤色第二章 冬のチューリップは、思ひの色第三章 決意の水縹(みはなだ)は、せせらぎの色第四章 名前を持たない色終章 絵の中のいろどり