あらすじ
本書は、企業会計や複式簿記について詳述することを目的とするものでなく、学生およびホスピタリティ産業において将来キャリアを積みたいと願っている管理者や従業員にホスピタリティの計数管理技法を組織においてどのように活用したらよいのかを知ってもらうことに狙いがある。サブタイトルを「サービス管理のシステム情報戦略」としたのは、ホスピタリティの経営情報や計数的手段が一般に呼称されているサービス業や企業のサービス部門にも広く適用できる技法を含んでいると考えたからである。以下、本書の構成について述べる。
第1章では、ホスピタリティの概念を説明するとともに、本書がホスピタリティ産業に焦点を絞って論ずることの意義を明らかにし、引き続いて、組織における経営戦略プロセスの肝心要のところを述べている。
第2章では、第1章で取り上げた経営戦略の実行を保証するための管理会計技法の枠組みを取り上げ、第4章以降で論ずる管理会計技法そのものの基本的枠組を明らかにする。
第3章では、ホスピタリティ産業の環境分析、なかでも、業界の将来像を探る市場調査に関する財務分析の要点を取り上げている。
第5章と第6章では、原価の基礎概念を説明し、その上で損益分岐分析を詳述している。基本的な計画技法を説明したところで、第7章では、会計手続きと予算・在庫管理との関係を論じている。
第8章と第9章では、原価管理の最新の技法を提示している。とくに、ABCについては物量的尺度の有効性について強調している。
第10章では、ホテルの客室料金やレストランのメニューの価格決定方法等のホスピタリティ産業固有の価格決定方法について論じている。
第11章では、設備投資の経済性生産について述べる。これは、通常資本予算論のなかで議論されているので資本調達の面と資本投資の面との相関関係を踏まえて分析されるが、ここでは、後者の資本投資の面のみについて述べている。
第12章は、現金と運転資本の管理について述べている。
本書は、事例研究を紹介するかたちで適宜にそれを挟んで説明を加えており、問題解決に役立つものである。








