あらすじ
ISBN: 9784487814480ASIN: 4487814480
五木寛之、初のテーマ別作品集ついに刊行!
第1巻目は、【国際ミステリー集】として、直木賞受賞作『蒼ざめた馬を見よ』の他、現代のロシア問題、日韓問題に迫る驚愕のミステリーを収録。
巻末には、佐藤優との特別対談を掲載。
【収録作品】
『蒼ざめた馬を見よ』(1966.12)
ソ連の体制を痛烈に批判した小説をめぐる恐るべき陰謀。
第56回直木賞受賞作。
『夜の斧』(1967.12)
ソ連の捕虜として、かつて北満洲で収容されていた男にかかってきた不気味な暗号電話とは。
『深夜美術館』(1975.12)
庭園を見ると過剰な興奮をする女を通して、日韓の文化財問題に鋭く切り込む。
【対談解説】(50頁)
五木寛之 vs. 佐藤優
新シリーズの魅力、五木作品の現代性と永遠性について佐藤優と縦横無尽に語り合う。

日本の文芸界が生んだ孤高の物語作家であり、時代を穿つ鋭い洞察力で映像世界の地平を広げ続けるマエストロ、それが五木寛之です。彼は単なる劇作家の枠を超え、人間の内面に潜む光と影を言葉という血肉で描き出してきました。1990年代末の混沌とした東京を舞台に、警察と裏社会の攻防を鮮烈に描いた傑作テレビシリーズ、トウキョウ・バイスで見せたその手腕は、日本国内に留まらず、ハリウッドを筆頭とする国際的なプロダクションからも極めて高い評価を得ています。彼のキャリアを俯瞰すると、重厚な社会派ドラマから、胸を打つロマンス、そして人間賛歌としてのコメディに至るまで、驚くほど広範なジャンルを網羅していることが分かります。その根底に流れているのは、過酷な現実の中でなおも輝きを失わない人間の尊厳への深い情愛です。膨大な作品群を通じて磨き上げられた叙情的な表現と、観客の心を鷲掴みにするドラマチックな構成力は、現代のストーリーテリングにおける一つの到達点と言えるでしょう。キャリア統計が示すその一貫した質の高さと、ジャンルを自在に横断する多才さは、彼が単なる多作なライターではなく、物語の力で時代を定義する稀有な表現者であることを証明しています。五木が紡ぐ言葉は、これからも国境や世代を越え、観る者の魂に消えない灯をともし続けるに違いありません。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。
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