あらすじ
■五木寛之
堀江さんは医師として多くのご本を出されていますが、今日はその堀江さんにぜひいろいろと伺いたいと考えています。今、高齢化の問題が世界中で話題にのぼっていて、五十代、六十代以後の第二の人生をどういうふうに実り多く生きていくかを考えることは、とても重要なことだと。
■堀江重郎
最近の最先端の医学の方向性として、いわゆる老化と言われていた現象も病気だという考え方が出てきてるんです。
■五木寛之
病気であるということは治療しうる対象だという考え方。
■堀江重郎
その通りです。だから、老化と寿命は違うものと考えましょう、と。生物として人間の寿命は百二十五歳くらいだと言われているんですけれど、このゴールを変えることは難しいだろうと思いますけども。
50代の頃、自身の不調から「男性にも更年期障害があるのでは?」と医師に主張した五木寛之さん。その時は「一笑に付された」そうです。それから40年。今や保険適用もされる男性更年期障害について専門医と語ります。
第1章 アンチエイジングかナチュラルエイジングか
第2章 男の更年期、女の更年期
第3章 ホルモンのすごい働き
第4章 人間のからだの不思議
第5章 ホルモン療法は救世主になるか?
第6章 痛みよ、さらば!?
第7章 「小太りくらいが健康にいい」は本当か
第8章 個人の健康と国家の趨勢
作品考察・見どころ
稀代の表現者・五木寛之が、医学の最前線と切り結ぶ本書は、単なる健康実用書を超えた「魂の再起動」を促す至高の対話録です。かつて一笑に付された男性更年期の存在を、文学的感性と科学的知性で紐解くプロセスは、老いという「壁」を絶望ではなく、実り豊かな第二の人生への扉へと変貌させていきます。 最先端のホルモン学と五木流の養生訓が火花を散らす様は、まさに知の祝祭。人体の不思議を解き明かし、アンチエイジングの是非を問う議論の果てには、生への猛烈な肯定感が立ち現れます。己の肉体を慈しみ、百二十五歳の天寿を謳歌するための哲学が、今ここに力強く宣言されているのです。