北欧スウェーデンから届いたこの珠玉のドラマは、愛という普遍的で難解なテーマを、驚くほど軽やかかつ鋭利な視点で切り取っています。ジョセフィン・ボルネブッシュが監督・脚本・主演を兼任することで生まれた比類なきリアリティは、日常に潜む可笑しみと、誰にも言えない孤独を同時に描き出し、観る者の心を激しく揺さぶります。
特筆すべきは、世代を超えた愛のポートレートとしての完成度です。ヨハン・ウルヴェソンらが演じるキャラクターたちが、傷つきながらも他者と繋がろうとする姿は、滑稽でありながらも崇高な美しさを放っています。完璧ではない人間たちが織りなす繊細な感情の機微を、これほどまでに愛おしく、生々しく映像に刻み込んだ作品は他にありません。