この作品の真髄は、財閥の不祥事を揉み消す秘密組織と、その支配を覆そうとするヒロインの壮絶な頭脳戦にあります。単なる復讐劇の枠を超え、強固なシステムに挑む個人の矜持を鮮烈に描き出しています。イム・スヒャンが魅せる型破りで気高きカリスマ性と、ペ・ジョンオク演じる冷徹な絶対者の衝突は、画面を焼き尽くすほどの熱量を放っています。
映像美においても、豪華絢爛な一族の裏に潜む歪んだ欲望を、冷淡なまでに美しく切り取った演出が見事です。優雅という言葉が持つ欺瞞を剥ぎ取っていく過程は、観る者に強烈なカタルシスを与えます。真実を求める意志が、鉄壁の隠蔽をいかに穿っていくのか。その知的なスリルと、人間の業を深く掘り下げた展開から一瞬たりとも目が離せません。