暴力、権力、力がすべてを支配する街、流9洲。賭けボクシングで生き抜いてきた少年・櫟士。彼が少女・蘭と出会ったことで、街の運命は大きく動き始める……衝撃的なテーマと映像の快作!
圧倒的な静寂と暴力が同居する、唯一無二のディストピア作品です。本作の魅力は、言葉を排したストイックな演出と、退廃的な映像美が織りなす極限の没入感にあります。肉体を機械化していく人々の虚無感と、それでも抗おうとする生への渇望が、重厚な音響と共に観る者の精神を深く揺さぶります。 人間とは何かという問いを突きつける本作は、絶望の果てに神々しさすら漂わせます。伊藤静氏や羽賀聖氏らが表現する静かな狂気は映像の冷徹さを際立たせ、観客を思考の迷宮へと誘います。徹底して媚びない哲学的な深みこそが、時代を超えて本作を孤高の傑作たらしめているのです。
脚本: 小中千昭 / 上田耕行
音楽: 溝口肇 / 浦田恵司
制作会社: Madhouse