あらすじ
宇宙の彼方「ボアザン星」からやってきた、プリンス・ハイネル率いる地球侵略軍の侵攻により、地球は未曾有の危機にさらされてしまった。国防軍は壊滅的な打撃を受け、地球にはなす術がもはやないかのように思われた。しかし、侵略を予感していた剛博士たちは密かに対抗策を編み出していた。博士の息子たちを含む5人の若者が5体のマシンに搭乗、そのマシンが「レッツ・ボルトイン」の掛け声と共に合体、超電磁マシーン・ボルテスVとしてボアザン星の獣士に立ち向かう!だが、彼らはまだ自分たちの身に訪れる数奇な運命と、そしてプリンス・ハイネルとの因縁を知る由もなかったのである…。
作品考察・見どころ
本作の真髄は、単なる巨大ロボットの合体劇に留まらない、血の繋がりに翻弄される一族の相克と、階級社会への苛烈な抵抗を描いた濃密な人間ドラマにあります。長浜忠夫監督が提示したロマンの極致は、敵味方の境界線を揺るがし、高潔な志を持つ者が運命に裏切られる悲劇を峻烈に描き出しました。角の有無で差別される社会構造は現代にも通じる普遍的なテーマを内包しており、観る者の倫理観を激しく揺さぶります。
キャスト陣の熱演も白眉です。特に曽我部和恭が演じたプリンス・ハイネルの気高くも悲痛な叫びは、作品に叙事詩としての品格を与えました。家族の絆と革命という重厚な主題が、超電磁の火花を散らす戦闘と見事に融合し、魂を焦がすようなカタルシスを生んでいます。単なる勧善懲悪を超越した本作のメッセージは、時代を超えて今なお、観る者の胸に熱く響き続けています。