レバノンとシリアの国境付近の村。武器の密輸を牛耳る一族が抱える秘密と葛藤、権力争いをめぐり、それぞれの思惑が絡み合い、複雑な愛憎劇が展開していく。
レバノンとシリアの国境地帯を舞台にした本作は、一族の絆と誇りを守る者たちの峻烈な生き様を、圧倒的な映像美で描き出しています。主演のティム・ハッサンの静かながらも威圧感のある演技は、まさにカリスマそのもの。彼の眼差しひとつで空気が張り詰める緊張感は、他のドラマでは決して味わえない中毒性を持っています。 この作品の本質は、暴力の裏側にある深い情愛と、逃れられない宿命との対峙にあります。近代的な法を超えた独自の秩序の中で、ムナ・ワセフ演じる母の重厚な存在感が見事に効いており、一族の魂を繋ぐ物語を単なるアクションの枠に留めない、普遍的で厚みのある人間ドラマへと昇華させているのです。
監督・制作: Hozan Akko / Said Serhan
制作会社: Cedars Art Production