あらすじ
物心ついた頃から大統領になることを夢見てきたお金持ちの御曹司ペイトン。手始めに、最も過酷な政治の舞台、高校の生徒会長選でお手並み拝見。
作品考察・見どころ
本作の真髄は、野心という毒を鮮やかなパステルカラーで包み込んだ、ライアン・マーフィー特有の鋭利な美学にあります。完璧に計算された色彩設計と豪華な美術は、登場人物たちの内なる空虚さと鮮烈な対比をなし、権力欲という人間の普遍的な業をこれ以上なく美しく、そして残酷に浮き彫りにします。
ベン・プラットが見せる、狂気と純粋さが同居した圧倒的な演技はまさに圧巻です。政治というゲームを通して描かれるのは、理想のために「自分」を演じ続ける現代人の悲哀そのもの。仮面の裏側に隠された真実を問う鋭い風刺が、極上のエンターテインメントとして昇華された中毒性の高い傑作です。