本作はルワンダ虐殺を起点に、国際司法の欺瞞と個人のアイデンティティを鋭くえぐる重層的なサスペンスです。過去の傷跡を抱える主人公の魂の彷徨が、洗練された映像美と独創的なアニメーション演出によって、切実な痛みとして観る者の胸に深く突き刺さります。
主演ミカエラ・コールの熱演は、正義の定義を根底から揺さぶる凄まじい緊迫感を放ちます。真実を追う中で露わになるのは、善悪の境界が曖昧な世界で生きる人間の尊厳です。歴史の闇に立ち向かう勇気を描いた本作は、知的な刺激と感情の激震を同時にもたらす傑作といえるでしょう。