あらすじ
カルト集団を率いるインド人グルが、オレゴンの荒野に理想郷を建設。地元住民との摩擦から衝撃のスキャンダルまで、堕ちた宗教家の足跡をたどるドキュメンタリー。
作品考察・見どころ
本作の本質的な魅力は、理想郷を追い求めた果てに露呈する人間の「業」と、正義の多義性を突きつける重層的な演出にあります。膨大なアーカイブ映像と現在の証言が交錯する構成は、ドキュメンタリーの枠を超えた極上のサスペンス映画のような緊迫感を放ち、観る者を一瞬たりとも飽きさせません。
特にマ・アナンド・シーラの放つ圧倒的なカリスマ性と、集団心理が狂気へと変質していく過程の描写は圧巻です。信仰という純粋な光が、なぜ排他性という深い影を生むのか。異なる価値観が衝突した際に生じる歪みを冷徹に描き出す本作は、我々の倫理観を激しく揺さぶり、自由の本質を問い直す唯一無二の鑑賞体験を約束してくれます。