秀吉も家康も一目置いた豪気の男、“独眼竜”とおそれられ、知恵と才覚で仙台62万石を一代でつくりあげた伊達政宗の生涯を、現代的なタッチでロマン豊かに描いた。大河ドラマ歴代最高の平均視聴率39.8%を記録。
渡辺謙という不世出の役者が放つ、凄まじいまでの眼力と野心が画面を焼き尽くす。本作の魅力は、戦国という時代の終焉に間に合わなかった男の焦燥と執念を、極限の人間ドラマへと昇華させた点にある。親子の情愛と憎悪が渦巻く骨太な演出は、単なる歴史劇を超えた普遍的な葛藤を描き出し、観る者の魂を激しく揺さぶる。 山岡荘八の原作が持つ緻密な心理描写を基盤としつつ、映像化によって独眼竜の視覚的インパクトと動的な躍動感が加わった。文字では捉えきれない、沈黙のなかに漂う殺気や煌びやかな美意識は、映像という媒体だからこそ到達できた極致だ。言葉の端々に宿る覚悟と、時代を駆け抜ける疾走感こそが、本作を不朽の名作たらしめている。
制作会社: NHK