あらすじ
西暦1600年 天下分け目の大戦、関ヶ原の戦い――
薩摩、島津家の武将、島津豊久は身を挺した撤退戦の後、死地から抜け出し一人山中をさまよっていた。降りしきる雨の中、たどり着いたのは無数の扉のある廊下のような部屋――豊久はそこにいた謎の男、『紫』を問いただす間もなく石扉の向こう側へと送り込まれてしまう。
――そこはオルテと呼ばれる国家が支配する世界、人間とデミ・ヒューマンと呼ばれる「人ならざる」ものが暮らす異世界だった。異なる時代から先に流れ着いていた織田信長、那須与一ら歴戦の英雄とともに豊久は揺らぐことのない武士(さぶらい)の思想で異世界の戦場を疾り駆ける!
作品考察・見どころ
時代も国も超えた英雄たちが極限状態で激突する本作の真髄は、暴力的な美学と狂気が渦巻く圧倒的な熱量にあります。島津豊久や織田信長らの魂が、中村悠一や内田直哉ら実力派キャストの凄みある演技によって鮮烈に鼓動し、単なる異世界ファンタジーの枠を超えた強烈な「生の執着」を観る者の心に突きつけてきます。
平野耕太の原作が持つ唯一無二の重厚な劇画タッチを、アニメならではの色彩と躍動感で見事に昇華させた点も白眉です。静止画の迫力を損なわず、血飛沫舞う戦場をダイナミックな動線で描き切った映像表現は、メディアを超えた幸福な化学反応と言えるでしょう。歴史のifが織りなす残酷で美しい叙事詩を、ぜひ五感で味わい尽くしてください。