永山瑛太と松田龍平が体現する、絶妙な「脱力感」と「共依存」の美学。大根仁監督による深夜ドラマ特有のザラついた質感と、坂本慎太郎の音楽が溶け合い、投げやりで温かい唯一無二の空気感を醸成しています。掃き溜めのような日常に漂う、愛おしいほどの「無駄」が、観る者の孤独を優しく肯定してくれるのです。
三浦しをんの原作をベースに、映像化では二人の「肉体的な距離感」がより生々しく描かれました。活字を凌駕する視線の交差や街の湿度は、映像だからこそ表現し得た言葉なき対話です。どん詰まりの人生の美しさを、ここまでクールに、かつ泥臭く描いた傑作は他にありません。