惡男日記は、青春という未熟で熱烈な季節を、単なるコメディの枠を超えて描き出した野心作です。本作の本質は、若者が抱く剥き出しの欲望と葛藤を、鮮やかに映像化した点にあります。不器用な生き様は、観る者の心の奥にある青い記憶を刺激し、滑稽ながらも愛おしい感情を呼び起こします。
原作小説の鋭い心理描写を、映像ならではの躍動感で昇華させた演出が光ります。J.R.・チエンらキャスト陣は、文字では表現しきれない絶妙な空気感を体現。活字の内面世界を視覚的コントラストで再構築した本作は、メディアの垣根を越えた化学反応が生んだ至極の青春群像劇です。