本作の真髄は、小栗旬演じる傍若無人な天才と石原さとみが体現する懸命な脆さが火花を散らす、圧倒的なキャラクターの対比にあります。欠落を抱えた二人がビジネスの場で互いの価値観を塗り替えていく過程は、単なる恋物語を超えた「人間再生」の物語として強烈な輝きを放っています。
井浦新が見せる静かな狂気と友情の相克も、組織と個人の在り方を鋭く問いかけます。最先端のIT業界を舞台にしながら、描かれるのは泥臭くも純粋なモノづくりへの情熱です。ゼロから世界を変えようとする熱量が、観る者の停滞した日常を鮮やかに突き動かす至高の一作です。