恋の魔法が解けた後の日常という現実を、SF的なギミックで鮮やかに描いた稀有な物語です。最大の見どころは、瑞々しい感性を持つヒロインと時間の重みを知る未来の訪問者が対峙し、愛の価値観が激しくスパークする点にあります。単なる恋愛劇に留まらず、人を愛し続けることの覚悟と残酷さを問いかける構成は、観る者の心に深く突き刺さります。
上戸彩が放つ真っ直ぐな生命力と、ベテラン陣の奥行きある演技が、コメディの中に人生の機微を滲ませます。映像演出によって、同じ言葉や風景が時の流れで変容する様が克明に映し出され、今この瞬間に隣にいる人を愛することの尊さを再発見させてくれます。未来への不安を希望へと変える、情熱が宿った珠玉の名作です。