魔法少女という記号的な美しさを根底から破壊し、力こそが正義であるという冷徹な真理を突きつける本作は、シュールレアリズムの極致とも言える怪作です。可憐な外見とは裏腹に、魔法ではなく肉体的な関節技を駆使して敵を屈服させる主人公の姿は、既存のジャンルへの痛烈な風刺となっており、観る者の倫理観を激しく揺さぶります。
特に能登麻美子氏による、聖母のような慈愛と支配者としての冷酷さを瞬時に切り替える裏表の激しい演技は圧巻の一言。緻密な作画で描かれる凄惨な肉弾戦と、パステルカラーのファンタジー世界のギャップが、映像作品として唯一無二の狂気と爆発的な笑いを生んでいます。権力闘争の本質を突くその鋭利な演出に、誰もが平伏せざるを得ないでしょう。