本作の真髄は、抗えない運命と忘却という残酷な呪いに抗う、狂おしいほどの純愛にあります。鮮烈な色彩とゴシックな美学が融合した映像美は、日常が非日常へ侵食される瞬間のスリルを体現。登場人物の抱える孤独と、一分間に七回という切実な愛の誓いが、激しいアクションと共に昇華される様は圧巻のひと言に尽きます。
鏡貴也による重厚な原作を、映像特有の速度感と色彩で再構築した手腕も見事です。立花慎之介や高本めぐみらの演技は、文字だけでは到達できない切実な熱量を魂に刻み込みます。映像化で研ぎ澄まされた毒のある美しさが、観る者の心を激しく揺さぶり、忘れがたい残響を残すでしょう。