あらすじ
糸色望は、どのようなこともネガティブにしかとれない青年である。横に繋げて書くと、とてもせつなくなるような名前を持つ彼は、ことあるごとに「絶望した」と死にたがり、でも本当には死ねないような、困った人間だ。そんな彼が、風浦可符香たちの通う学校の、2年へ組に、担任教師として赴任することとなった。どこまでも後ろ向きな考えの望の教えは、そんな生徒たちの人生にどのような波紋を投げかけるのだろうか。また逆に、望は生徒たちからどのような影響を受けるのだらうか。絶望先生との、絶望的な学校生活が始まろうとしている。
作品考察・見どころ
本作の真髄は、新房昭之監督とスタジオ・シャフトが創り出した、圧倒的に前衛的な映像美にあります。文字情報の氾濫やコラージュ、静止画を大胆に用いた演出は、既存のアニメの枠を超えたグラフィカルな快感をもたらします。神谷浩史の狂気すら孕んだ早口の演技と少女たちの掛け合いが、冷笑的な社会風刺を唯一無二のエンターテインメントへと昇華させています。
本作が放つ毒気あるメッセージは、現代社会の欺瞞を鋭く突き刺します。日常の些細な矛盾を異常なまでの熱量で論じ続ける構成は、滑稽でありながらも本質をえぐり出す批評性を備えています。これほどまでにシニカルで、かつ美しく構築された「絶望」の表現は、他に類を見ません。情報の洪水に飲み込まれるような、刺激的な鑑賞体験を約束してくれるでしょう。
シーズンとエピソード