この作品の核心は、常識を破壊するペンギン村という桃源郷に満ちた、無垢なエネルギーにあります。小山茉美が吹き込む、純粋さと圧倒的なパワーを併せ持つアラレの演技は、観る者の心を日常の閉塞感から一気に解き放ちます。ナンセンスな笑いの底には、あらゆる個性を肯定する深い包容力が流れており、生命の躍動を理屈抜きで感じさせてくれます。
内海賢二ら名優たちの軽妙な掛け合いと、色彩豊かな独創的世界観は、映像作品ならではの高揚感を宿しています。科学の滑稽さと人間の愛おしさを鮮やかに活写した本作は、時代を超えて愛されるべき、まさに魂を解放するポップ・アートの極致と言えるでしょう。