本作の真骨頂は、ヒロイン赤夜萌香が持つ二面性の対比を見事に描き出した点にあります。水樹奈々が演じ分ける可憐な人格と冷徹な人格、その鮮烈なギャップが物語に緊張感と色香を添えています。豪華声優陣によるコミカルな掛け合いの裏には、異形たちが抱える孤独や種族を超えた共生の難しさという普遍的なテーマが潜んでおり、視聴者の心を掴んで離しません。
原作漫画が壮大なバトルファンタジーへと深化していくのに対し、本作はアニメならではの色彩美とテンポで、キャラクターの魅力を凝縮したエンタメへと昇華させています。特に封印が解かれる際のカタルシスは、音と動が融合した映像表現だからこそ到達できた極致。原作の核を継承しつつ、独自の快感原則を追求した、今なお色褪せないポテンシャルを持つ一作です。