“この星で一番最後のラブストーリー”
北海道のとある街で、高校生活を送るちせとシュウジは付き合い始めたばかり。そんなある日札幌が空襲を受け、仲間が犠牲になり、暗く不安な空気が漂う中、シュウジは、羽と武器を纏い、自衛隊の最終兵器となって戦うちせの姿を見かける。普通の女子高生でいたいが、コントロール不能な防衛本能がちせを戦闘に向かわせる。
日常の平穏と、兵器へ変貌する少女の対比が、心を引き裂く痛みをもたらします。ちせ役の折笠富美子が放つ繊細な演技と、石母田史朗演じるシュウジの無力感は、運命に抗う恋人たちの切実さを体現しています。映像から溢れる生々しい感情の揺らぎが、観る者の魂を強く揺さぶります。 戦争という狂気の中、愛と兵器の狭間で揺れる少女の苦悩は、純愛の形を問いかけます。世界の終焉を前に、ただ隣にいたいという願いがどれほど尊く残酷か。本作の寂寥感は、愛の本質を鋭く突きつけ、鑑賞後も消えない余韻を心に刻み込みます。
脚本: 江良至 / 高橋しん
制作会社: GONZO