70年代ポリスアクションの異端児である本作は、ロバート・ブレイク演じるバレッタの圧倒的な個の魅力が全てを牽引します。型破りな変装術と独自の哲学が、都会の闇を生々しく照らします。組織に背を向け、相棒のオウムと暮らす孤独な刑事の姿には、当時の社会が渇望した自由と反骨精神が凝縮されており、その剥き出しの人間臭さが観る者の心を熱く揺さぶります。
本作は冷酷な街に灯る人情の機微を鮮烈に描いています。ダナ・エルカーら名優陣の抑制された演技が、主演の爆発的なエネルギーと見事な対比を成しています。都会の孤独をジャジーな旋律で彩り、リアリズムを追求した映像美は、今なお色褪せないハードボイルドの真髄を私たちに突きつけてくるのです。