本作の真髄は、虚無に包まれた未来で自由を掲げる孤高のロマンにあります。井上真樹夫氏の重厚な声が宿す哀愁と、りんたろう監督の耽美な演出、横山菁児氏の壮大な劇伴が三位一体となり、宇宙の叙事詩を創り上げました。単なるSF活劇に留まらない、己の信念を貫く美学と深遠な哲学が全編に貫かれています。
松本零士氏の原作が持つ詩的な精神を継承しつつ、本作は敵のマゾーン側にも独自の悲劇性を付与した点が秀逸です。映像特有の重厚なメカニック描写や台羽正の成長劇により、原作の断片的な魅力を一つの壮大なドラマへ再構築しました。映像でしか成し得なかった文明の衝突という重層的なテーマは、今なお観る者の魂を震わせます。