あらすじ
ミステリアスなモデルと冴えない同級生、正反対の2人に恋した純情男子――けれど2人は同一人物。
作品考察・見どころ
長野凌大、藤林泰也、凜大という旬の才能がぶつかり合う本作の最大の魅力は、端正なビジュアルを鮮やかに裏切る、泥臭くも愛おしい熱量の爆発にあります。三者三様の個性が絶妙なバランスで絡み合い、コメディとしての瞬発力を発揮しながらも、若さゆえの焦燥や剥き出しの衝動をパンキッシュなリズムで刻んでいく演出は圧巻です。
単なる青春群像劇に留まらないのは、混沌とした日常を肯定する力強いメッセージが根底に流れているからでしょう。不器用な彼らが全力で抗い、もがく姿は、型にはまることを拒絶する真の自由とは何かを問いかけます。映像表現だからこそ成し得た色彩感覚と音楽のシナジーが、観る者の心に消えない火を灯す、エネルギッシュな傑作です。