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本作の真髄は、戦火に追われる人々の喪失と再生を、言葉以上に雄弁な静寂で描き切った点にあります。単なる戦争の記録に留まらず、故郷を奪われた魂がどこへ向かうのかという普遍的な問いを、北欧の厳しい自然美と共に残酷なまでに美しく映し出しています。視覚的なリアリティが歴史の荒波に翻弄される個人の尊厳を際立たせ、観る者の胸を激しく揺さぶるのです。 サンテリ・カリロをはじめとする俳優陣の抑制の効いた演技は、絶望の中でも失われない人間の強さを体現しています。一歩ずつ雪を踏みしめる重厚な演出と、彼らの眼差しに宿る深い望郷の念は、映像ならではの圧倒的な没入感を生み出しています。過去の悲劇を現在に繋ぐこの叙事詩的な映像美は、観る者の魂を揺り動かし、静かな感動を呼び起こす傑作と言えるでしょう。
監督・制作: Florence Foresti
脚本: Pascal Serieis / Florence Foresti / Benjamin Guedj
音楽: Alexandre Lier / Sylvain Ohrel
制作会社: Canal+ / Iconoclast / Comme une grande Productions / Ciné+ / CNC