人気恋愛小説家・楽本愛が新作の構想のために訪れた島で、ツアーガイドの武藤海心と出会い、価値観が真逆な二人が衝突しながらも惹かれ合い、心の傷を癒し合いながら愛を見つけていく物語。
本作が描き出すのは、寄せては返す波のように揺れ動く心の機微と、誰もが渇望する魂の安息地への切実な旅路です。光を孕んだ海の情景は、単なる背景を超えて、言葉にできない孤独や救いを象徴する雄弁な装置として機能しています。静謐ながらも熱を帯びた映像美が、観る者の心の奥底に眠る記憶を優しく揺さぶり、深い余韻を残します。 西銘駿や土生瑞穂らが見せる、痛みを受け入れながら他者と共鳴しようとする繊細な演技は圧巻の一言に尽きます。自らの弱さをさらけ出すことで初めて見つかる居場所の尊さを説く本作は、混迷する現代において、凝り固まった心を解きほぐす至高のセラピーと言えるでしょう。人間関係の真理に迫る、真摯なメッセージを受け取ってください。
監督・制作: อรวรรณ วิชญวรรณกุล
脚本: 灯敦生 / อรวรรณ วิชญวรรณกุล