末期患者の父親は自分が死んだ後、幼い2人の息子の世話を混とんとした家族や友人たちに託すべく奔走する。一方で、彼らにはそれぞれに解決しなければならない問題があり...。
この作品の真髄は、血縁という逃れられない絆がもたらす情熱と葛藤を、圧倒的な映像美で描き出した点にあります。エドゥアルド・スカルペッタら実力派俳優陣が見せる、言葉を超えた力強い演技は圧巻です。歴史の荒波の中で、一族の誇りと個人の欲望が激しく交錯する様は、観る者の魂を根底から揺さぶります。 繁栄の影に潜む孤独や犠牲を浮き彫りにする演出が実に見事です。運命に抗いながら「家族」というひとつの生命体を編み上げていく強靭な精神性が、現代を生きる私たちに、絆の真の価値を鮮烈に問いかけます。全編を貫く重厚な品格と、剥き出しの人間賛歌に心ゆくまで浸ってほしい傑作です。
監督・制作: Filippo Gravino