本作の最大の妙味は、冷徹な役人と神出鬼没の女盗賊という、水と油のような二人が織りなす危うくも甘美な心理戦にあります。唐暁天の端正な佇まいと庄達菲の変幻自在な表現力が火花を散らし、互いの正体を隠しながら惹かれ合う二重生活の緊張感が、単なるロマンスを超えたスリリングな悦びを視聴者に与えてくれます。
物語の底流に流れるのは、偽りの姿で結ばれた絆が真実の愛へと昇華していく過程の尊さです。随所に散りばめられた謎解きの精巧さと、巨大な闇に立ち向かう信念のドラマが、軽快なテンポの中に重厚な深みをもたらしています。欺瞞の中にこそ宿る純真な情熱が、観る者の心を鮮やかに射抜く極上のエンターテインメントと言えるでしょう。