没落する貴族と新興勢力の衝突から生まれる人間の虚栄心を、情熱的かつ冷徹に描き出した傑作です。レオナルド・ヴィラールやジュカ・デ・オリヴェイラらが魅せる、火花を散らすような心理戦は圧巻の一言。血筋という重圧と時代の荒波に揉まれる個人の葛藤を多層的に表現しており、画面から滲み出る緊張感は観る者の魂を強く揺さぶります。
富や地位が崩れ去った後に残る人間の真価を見据えた演出は、単なるメロドラマの域を遥かに凌駕しています。鋭い風刺とタルシジオ・フィーリョらが体現する瑞々しい生命力は、現代を生きる我々に「真の誇りとは何か」を痛烈に問いかけてくる、極めて濃密で普遍的なメッセージに満ちています。