あらすじ
1850年代のワシントン準州。共に強い母が率いる2つの家族。富に恵まれた一家と、貧しくも団結して暮らす一家が、法の秩序の及ばぬ開拓の地で、土地の支配権をめぐって闘争する。
作品考察・見どころ
本作の真髄は、暴力が支配するフロンティアを舞台に、生存本能が極限まで試される人間の気高さと醜悪さを暴き出す点にあります。レナ・ヘディとジリアン・アンダーソンという二大名優の凄まじい威圧感は、正義と悪の境界が消失した荒野において、運命を切り拓こうとする強靭な魂の輝きを見事に体現しています。
容赦のない演出が、観る者の倫理観を激しく揺さぶります。これは単なる復讐劇ではなく、社会の端に追いやられた者たちが自らの尊厳をかけて巨大な力に抗う姿を描いた叙事詩です。冷徹な世界観の中で火花を散らす、魂を削り合うような演技の応酬から一瞬たりとも目が離せません。