本作の真髄は、巨大ロボットをヒーローではなく社会の一部として描いた圧倒的リアリズムにあります。官僚制の壁や整備場の油の匂いまで漂う生活感。SFでありながら、我々の地続きにある明日を予感させる緻密な世界観は、公開から数十年を経ても色褪せない普遍的な説得力を放っています。
冨永みーな氏や古川登志夫氏ら名優による軽妙な掛け合いは、特車二課を唯一無二のチームへと昇華させました。組織の論理に翻弄されつつも、己の正義と愛機への情熱を貫く彼らの姿は、働く大人の心を激しく揺さぶります。人間の可笑しみと矜持が詰まった、至高の群像劇と言えるでしょう。