本作は、美の創造者たちと資本主義の覇者たちが衝突する、現代のシェイクスピア劇とも言うべき圧巻のドキュメンタリーです。九〇年代のファッション界を舞台に、ジョン・ガリアーノやアレキサンダー・マックイーンといった危うい天才たちの魂が、巨大資本へと組み込まれていく過程を、冷徹かつ情熱的な視線で描き出しています。
圧倒的なアーカイブ映像の密度とドラマチックな演出は、当時の熱狂を鮮烈に蘇らせます。単なる成功譚ではなく、純粋な創造性がビジネスという怪物に飲み込まれる瞬間の痛みや代償を浮き彫りにした本作は、クリエイティビティの本質を問いかける強烈なメッセージを放っています。美しき夢の背後にある残酷な真実を、ぜひその目で確かめてください。