あらすじ
インド、ビハール州。冷酷な犯罪者を追う正義感あふれる警察官は、やがて命がけの追跡劇に身を投じることになる。そして、腐敗まみれの社会の中で自らの道徳観との闘いが待ち受ける。
作品考察・見どころ
本作が放つ最大の魅力は、法の番人と無法者が火花を散らす、泥臭くも崇高な信念のぶつかり合いにあります。ビハールという土地が持つ特有の荒々しさと混沌を背景に、カラン・タッカーの静謐な正義感と、アヴィナッシュ・ティワリーが体現する身の毛もよだつような狂気が、観る者の倫理観を激しく揺さぶります。
全編を貫く冷徹なリアリズムと、そこから立ち上る熱量は、単なる犯罪劇の枠を超え、人間社会の深淵を映し出しています。脇を固めるアシュトシュ・ラナらの重厚な演技が物語に圧倒的な説得力を与え、緊迫感溢れる演出が視聴者の鼓動を早めます。権力と欲望が渦巻く極限状態での人間ドラマを、これほどまでに生々しく、鮮烈に描き切った映像美は圧巻の一言です。